地球の息吹！硫黄山

北海道東部、阿寒摩周国立公園内にある硫黄山は、アイヌ語で「アトサヌプリ（裸の山）」と呼ばれる活火山です。山肌から白い噴煙が常に噴き出し、硫黄独特の香りが漂うその光景は、地球のエネルギーを間近で感じられる迫力満点。噴気孔のすぐ近くまで遊歩道が整備されており、そのダイナミックな景観は、訪れる人々を圧倒します。北海道の雄大な自然と、地球の鼓動を体感したい観光客におすすめのスポットです。

硫黄山の麓には、「硫黄山MOKMOKベース」という施設があり、硫黄山の自然や歴史を学べるミュージアムのほか、地元のお土産や軽食を楽しめるMOKMOKマルシェ＆カフェが併設されています。名物の温泉卵は、硫黄山の地熱を利用して作られており、独特の風味が人気です。周辺には、火山活動によって酸性化した土壌にのみ生育するエゾイソツツジの群落が広がり、6月～7月頃には可憐な白い花を咲かせ、荒涼とした景色の中に彩りを添えます。

摩周湖や屈斜路湖からもアクセスが良く、周辺観光と合わせて訪れるのがおすすめです。特に、川湯温泉からは「つつじヶ原自然探勝路」という散策路が整備されており、エゾイソツツジの群落を楽しみながら、硫黄山まで歩いて行くことも可能です。大自然の造形美と、生命の力強さを感じられる、記憶に残る場所となるでしょう。

【豆知識】
硫黄山は、過去には硫黄採掘が盛んに行われていました。現在もその名残を見ることができます。また、夜間は周囲に明かりが少ないため、星空観賞の穴場スポットとしても知られています。

【穴場スポット情報】
硫黄山MOKMOKベースの裏側には、かつて硫黄を運搬するために使われた鉄道の線路跡「青葉トンネル」があり、森の中をまっすぐ伸びる散策路として整備されています。歴史を感じながら自然散策を楽しめます。また、摩周第三展望台からは、硫黄山と摩周湖、屈斜路湖を一望できる穴場的な景観スポットです。