【総本社】摂津国一宮 住吉大社

住吉大社は、大阪市住吉区に鎮座する、全国約2300社ある住吉神社の総本社です。その創建は神功皇后によってなされたと伝えられるほど古く、約1800年の歴史を持つ日本屈指の古社です。主祭神は住吉大神（すみよしのおおかみ）で、航海安全、国家鎮護、商売繁盛、産業発展、和歌の守護神として信仰を集めています。特に、大阪の商業と深く結びついており、多くの企業や商売人が参拝に訪れます。本殿は「住吉造」と呼ばれる日本最古の神社建築様式の一つで、国宝に指定されており、その直線的で簡潔な美しさは必見です。

住吉大社のシンボルともいえるのが、境内の入口にかかる「反橋（そりはし）」、通称「太鼓橋」です。朱色に塗られたこの橋は、中央が高く反り上がっており、渡ることで心が清められると言われています。橋の上からは、池に映る社殿と橋の姿が美しく、写真撮影スポットとしても人気です。境内は広大で、樹齢数百年のクスノキもあります。多くの摂社・末社が点在し、それぞれの神様にご利益があります。

年間を通じて様々な神事や祭りが執り行われ、特に1月には初詣客で毎年200万人以上の参拝客で大変賑わい、多くの参拝者が訪れます。また、7月31日の「住吉祭」は、大阪の夏を締めくくる伝統的な祭りで、神輿が海上渡御する姿は勇壮です。境内には、五大力（ごだいりき）と呼ばれる、体力・智力・財力・福力・寿力の5つの石を集めるパワースポットもあり、これらを拾い集めてお守りにするのも人気です。

ちなみに、坐摩（いかすり）神社も摂津一宮と称しています。


【豆知識】
住吉大社の本殿は、その独特の建築様式から「住吉造」と呼ばれ、伊勢神宮や出雲大社と並んで、日本の代表的な神社建築様式の一つとされています。また、住吉大社は方位を守護する神としても信仰されており、四角い柱は四方を守るという意味合いを持つと言われています。

【穴場スポット】
・五大力石（ごだいりきいし）：本殿裏手にある「五所御前（ごしょごぜん）」と呼ばれる場所で、「五」「大」「力」と書かれた小石を探し、お守りとして持ち帰ると、体力、智力、財力、福力、寿力の5つの力が授かると言われています。

・種貸社（たねかししゃ）：子宝や安産のご利益があることで知られる摂社です。特に女性の参拝者に人気があります。