京都のシンボル国宝五重塔！東寺（教王護国寺）

京都市南区に位置する東寺は、平安京遷都に伴い国家鎮護のために建立された官寺です。弘仁14年（823年）に嵯峨天皇から弘法大師空海に与えられ、真言密教の根本道場として発展しました。境内の中心にそびえる五重塔は、高さ約54.8メートルで日本一の木造古塔であり、京都のランドマークとしても親しまれています。国宝の金堂や講堂には、立体曼荼羅を構成する仏像群が安置されており、密教の世界観を肌で感じることができます。
建物の多くは江戸時代に再建されたものです。

東寺は、世界遺産「古都京都の文化財」の一部として登録されており、多くの国宝や重要文化財が伝わっています。毎月21日には弘法大師の縁日である「弘法市」が開催され、多くの露店が並び、賑わいを見せます。春にはしだれ桜「不二桜」が五重塔と共にライトアップされ、幻想的な夜桜を楽しめます。秋には紅葉も美しく、四季折々の表情を見せるのも魅力です。


【豆知識】
東寺は、平安京に残る唯一の平安京創建時の遺構とされています。五重塔は幾度も焼失しましたが、その度に再建され、現在のものは江戸時代に徳川家光によって再建された5代目にあたります。境内で毎月21日に開催される「弘法市」は、骨董品や衣類、食品など多種多様な露店が並び、地元の人々だけでなく観光客にも大人気です。

【穴場スポット】
五重塔と金堂の間にある「食堂（じきどう）」は、比較的静かで、中に祀られている仏像をゆっくりと拝観できます。また、境内東側にある「観智院」は、東寺の塔頭寺院の一つで、宮本武蔵ゆかりの「鷲の図」などが見られる隠れた名所です（別途拝観料が必要な場合があります）。